熱間静水圧プレス(HIP)は加圧媒体であるガス(ArやN
2)を用いて、高温高圧下(例えば1,350℃、1,000気圧)で被処理物を等方的に加圧する技術である。超硬合金に対しては高密度化(残留ポアの除去)の手段として利用され、カプセルは用いず、いったん焼結をして非通気性の状態にしてから HIP処理を行う。圧力媒体のガスには通常Arガスが用いられ、処理サイクルパターンは圧力を温度よりも先行して上昇させる昇圧先行形が多い。HIP処理の超硬合金に対する効果は、抗折力を上昇させ、そのばらつきを小さくするほかに、疲労強さも上昇させるが、破壊靭性値にはほとんど影響を与えない。
粉体粉末冶金用語辞典 より
編者:(社)粉体粉末冶金協会
発行所: 日刊工業新聞
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